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2006年05月06日
0を1にする力というより10を10000にする力というか
なにかとお世話になっているshi3zさんのところから。
アキバ系!文京区本郷四畳半社長: 0を1にする力と1を10にする力
http://shi3z.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/01110_606c.html
- ※書きかけのエントリーを一日以上置いて手を入れてUPするというのはなんか残り物のお惣菜を作り直すみたいでいやん
「0を1にする」「1を10にする」という定義づけはもうすでに聞き飽きたフレームのお話でしょうからあまり深く立ち入らないこととします。
「質量化」と「容量化」(1mlの水を生成する仕事と、それを6000倍以上の水蒸気にする仕事の差)とも言えますし、所謂「ソフト」と「ハード」の違いと言うことだってできるでしょう。
またshi3zさんのエントリーに底流している共通認識としては、 (ちゃんと仕事のできる)プログラマーにはどの段階であっても「0を1にする」に通ずるクリエイティビティが必要充分条件としてあるいは不可分のものとして存在している(はず) というところは指摘しておかねばならないでしょうか。
これ以上は長くなるので割愛っと。
で、気になったのはこの部分なのです。
全くなにもない状態から、何かを産み出す能力を、僕は便宜上「科学力」と呼んでいます。たとえなにかの組み合わせであったとしても、またそれが不安定なものであったとしても、あたらしい組み合わせ(や、見せ方)によって新しい結果を作り出すのはまさに実証科学的な手法そのものだからです。
科学力の高い人は、意外にも広告代理店に多く居ます。
工エエェ(゜Д゜)ェエエ工
思わず普段使わないAAをgoogle先生に聞いてみてしまいました。
そ、そうなんですか?>shi3zさん
とまれ。
僕なりの解釈で言うと、広告代理店の作業には「0を1にする」「1を10にする」という以外に「10を10000にする事を年に10回くらい同時進行でする」という別種の力が必要になるのではないかなぁ、とうっすらと思ったりしています。
そしてその力というのはあながちバカにはできない力なのではないか、とも思うのです。
この力は「科学力」「技術力」というshi3zさん的なワーディングでいうと「工業力」とでもいうべきなのでしょうか。
そして確かに、代理店にまつわる一連の作業は非常に勉強になります。
なんといってもお金がかかるのです。価値を10000にまで持っていくのには。
人様の商品を大金をかけてマーケティングするわけですから失敗は許されません。
ですからおのずから使う外部スタッフは超一流になります。(ことが多いです)
- よく美術系の先生が「とにかく映画をたくさん見ろ、テレビなんか見ても役に立たないから」と生徒に言い含めることがあると思いますが、これは(ある時期までの)映画の方がテレビよりもずっとお金と手間をかけていたから、というのが根本的な理由です。ああ脱線。
さてさて続けるとしまして。
(shi3zさんの解釈を一義的に正しいものとして僕が非力な思考力で理由を補うとすれば、の話ですが)
あくまでも思考実験としてのお話ですが超一流のスタッフとものすごい濃度の(金額的にも、スピード的にも)作業を何度となく重ねていけば、ある程度の鍛錬にはなるでしょう。
スピードが速いということは成功するにせよ失敗するにせよフィードバックの機会も多くなりますからね。
そしてこれらの一連のターンの集積は「0を1にする」というプロセスにも応用できるのではないか、という仮説にも頷けはするのです。
でも、でもここまで考えてみてもやっぱり 工エエェ(゜Д゜)ェエエ工 なのですよね。
特に「広告代理店に多く居ます」の「多く」あたりが。
同じ広告代理店出身者といっても人のblogに勝手なコメントを書き連ねて挙句の果てには「すみませんここまでの経緯を全部削除してください」とか臆面もなくいう恥ずかしいオッサンがいたり、職歴ロンダリングの為にロクに仕事もせずに得意先企業の広告費を使って自分の作品作りをして挙句の果てに外資系検索屋に転職したりする輩もいるわけでして、けして頻出しているわけではないのではと。
閑話休題。
僕が広告代理店に入社してクリエイティブ局に配属されたときに研修で見せられたCMに
「答えは15秒後。ジャカジャン」
というものがありました。(なつかしー)
これはまさに「10を10000にする」という思考プロセスから生まれた科学力なのだと思います。わかりやすく。
簡単に説明すると、CMタイムはチャンネルを切り替える時間です。(今も昔も)
それをサンドイッチすることによりチャンネルザッピングを防ぐことができるわけです。
当然間にはさまれたCMの企業も嬉しいという。
さて話を戻すとして。
僕はこれまでに天才も変人もたくさん見知ってきていますので、shi3zさん自身が天才の癖にとりあえず何でもできてしまう変わり者だということは良くわかるのですが、「1を及第点である5くらいにしたり」「10を100にしたり」といったところは恐らくあまり得意ではないのだと思うのです。
ということで『ユビキタスエンターテインメント社のスタッフさんたちどうもありがとう』、というのがこのエントリー唯一の言いたいことなのでした。まる
投稿者 KQZ : 2006年05月06日 23:55 | [EDIT]
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某世界最大の代理店で唯一副業を公認されていたといううわさの元スーパー広告マンのK [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年05月07日 05:36
コメント
こちらこそお世話になっております。
まずはご挨拶まで。
投稿者 某UEI社員 : 2006年05月07日 11:32
どなたか存じませんがこちらこそお世話になっております。ハイ。
投稿者 KQZ : 2006年05月09日 02:58
誰だ、勝手にw
投稿者 shi3z : 2006年05月09日 03:24